0.5秒で心を掴め!離脱率が改善する「ファーストビュー」の絶対法則|成果を上げる文章術06

今回は、「成果を上げるWebライティング」のVol.6です。

「この記事、めちゃくちゃ有益な情報が詰まってるのに、なんで誰も読んでくれないんだ…」

Google Analyticsの短い平均ページ滞在時間を見て、何度そうやって肩を落としたことか。あなたにも、そんな経験はありませんか?僕自身そういう体験めちゃくちゃしてます。

何時間もかけてリサーチし、魂を込めて書き上げた長文の記事。それなのに、読者のほとんどは冒頭部分をチラッと見ただけで、僕のブログから去っていく。そういう事実を見せつけられると本当に切ないですね。

「僕の記事に、何か致命的な欠陥でもあるんだろうか……?」

そうやって悩み、数えきれないほどの記事を分析してたどり着いた、残酷な、しかし揺るぎない一つの真実。それは…

Webライティングの勝負は、最初の0.5秒で決まっている。

結論から言うと、読者があなたの記事を読むかどうかは、ページを開いた瞬間に目に入る 「ファーストビュー」 で、ほぼすべてが決まってしまうんです。

この記事では、僕が「読まれないブロガー」の沼から這い上がるために実践してきた、読者の心を一瞬で鷲掴みにし、「この記事は、私のためのものだ!」と強烈に感じさせるためのファーストビュー作成術を、僕の失敗談も交えながら徹底的に解説します。

この記事でわかること

  • なぜ、渾身の記事でも0.5秒で閉じられてしまうのか?
  • 読者の心をロックする「自分ごと化」の具体的な4つのテクニック
  • 思わず読み進めたくなる、魅力的なファーストビューの「型」とは
  • 僕が実際にやってしまった、ダメなファーストビューの失敗例

ファーストビューとは、Webにおける「第一印象」そのもの

まず、言葉の定義からおさらいしましょう。

ファーストビュー とは、ユーザーがWebページにアクセスした際に、スクロールせずに表示される領域 のことです。PCで見る時とモバイルで見る時のスクロールせずに表示される領域は異なりますが、ファーストビューは、まさにブログの「顔」であり、「第一印象」を決める最重要エリアなんですよ。

僕たち自身が普段、どうやってネットの記事を読んでいるか、ちょっと想像してみてください。

気になるタイトルをクリックして、ページが開いた瞬間。僕たちは無意識に、超高速で判断していますよね。「この記事、面白そうか?」「自分に関係ありそうか?」「読む価値はあるか?」って。

そこで「うーん、なんか違うな」と感じたら、どうしますか?

そう、ためらいなく「戻る」ボタンを押すか、タブを閉じる。 その先に、どんなに素晴らしい情報が書かれていたとしても、知る由もなく。これが、Webの世界のリアルじゃないですか?

つまり、ファーストビューの役割はただ一つ。

「ちょっと待って!この記事は、あなたが今まさに探している情報そのものですよ!だから、お願い、閉じないで!」

と、読者の心を掴んで離さないこと。この最初の関門を突破できなければ、その先の本文が読まれることは永遠にない。それくらい、ファーストビューは絶対的な力を持っているんです。

読者の心をロックする!「自分ごと化」の4つの魔法

読者の心をロックする!「自分ごと化」の4つの魔法

では、どうすれば読者に「この記事は、私のための記事だ!」と強烈に感じさせることができるのか。その鍵は、「自分ごと化」 にあります。

読者が「これは、他人事じゃない。私の話だ」と感じた瞬間、スクロールする指はピタッと止まります。僕が常に意識している、具体的な4つのテクニックを紹介しますね。

1. ターゲットを「たった一人」にまで絞り込む

これは僕が過去に犯した、最大の過ちの一つです。

[成果を上げる文章術05] で解説してきましたが、「自分ごと化」には、ペルソナが大切なんです。

「多くの人に読んでほしいから、誰にでも役立つ情報を書こう!」

一見、正しそうに聞こえますよね? でもこれ、最悪の考え方なんです。「みんな」に向けた文章は、結局「誰」の心にも深くは響きません。当たり障りのない、ぼんやりとしたメッセージになってしまうから。

Before(ダメな例):
「この記事では、ブログの書き方を解説します。初心者から上級者まで、役立つ情報が満載です。」

これだと、「ふーん」で終わってしまいますよね。

そうではなく、たった一人の「あなた」に向けて書くんです。例えば…

After(良い例):
「『ブログを始めたはいいけど、何を書けばいいか分からない…』そう言って、PCの前で手が止まってしまっているあなたへ。大丈夫、僕もそうでした。この記事では、そんなあなたが明日からスラスラ書けるようになるための、最初のステップだけを徹底解説します。」

どうでしょう? 後者の方が、圧倒的に「私のことだ!」と感じませんか?

ターゲットを具体的に想像するんです。「3ヶ月前にブログを始めたけど、まだ5記事しか書けていない会社員の〇〇さん」みたいに。その人一人に手紙を書くつもりで言葉を紡ぐと、文章に魂が宿り、同じ悩みを持つ多くの人に深く突き刺さるようになります。

2. 読者の「心の声」を代弁する

人は、自分の悩みを正確に言い当てられると、相手に対して一気に親近感と信頼感を抱きます。

あなたの記事を読みに来る人は、必ず何かしらの「悩み」や「知りたいこと」を抱えています。その「心の声」を、あなたが先回りして言葉にしてあげるんです。

「〇〇で悩んでいませんか?」
「『なんで、いつもこうなっちゃうんだろう…』って思ったこと、ありませんか?」
「〇〇したいけど、どうせ無理だって諦めていませんか?」

このように、具体的な悩みや、読者が普段感じているであろう感情をストレートに投げかけることで、「そうそう!そうなのよ!」という強烈な共感を生み出します。この共感が、「この記事は、私の悩みを分かってくれている」という信頼に繋がり、続きを読む強力な動機になるんです。

3. 読んだ後の「最高の未来」を約束する

読者は、あなたの記事を読むことで何かしらの「変化」を期待しています。その期待にファーストビューで応えてあげましょう。

この記事を読むことで、読者がどうなれるのか。どんな素晴らしい未来が待っているのか。その「約束」を、具体的に示してあげるんです。

  • 悪い例: 「〇〇の機能が分かります」
  • 良い例: 「この記事を読めば、あなたが面倒だと感じていた〇〇の作業が、半分の時間で終わるようになります」

 

  • 悪い例: 「Webライティングのコツを紹介します」
  • 良い例: 「もう『書けない』と悩むのは今日で終わり。明日からあなたの文章で人の心を動かすための具体的な方法が手に入ります」

ポイントは、単なる「得られる情報」ではなく、その情報によってもたらされる「理想の状態(ベネフィット)」を語ること。読者はその未来にワクワクし「早くその方法を知りたい!」と感じてくれるはずです。

4. 「なぜ、あなたがそれを語るのか」を示す

最後に、これも意外と重要です。数あるブログの中から、なぜ読者は「あなたの記事」を読むべきなのか。その理由を、簡潔に示してあげましょう。

これは、なにも「〇〇の専門家です」といった権威性だけを指すのではありません。むしろ、読者に寄り添う「共感」や「体験談」の方が、心に響くことが多いんです。

「何を隠そう、僕自身が〇〇で3年間悩み続け、10種類以上の方法を試した末に、この結論にたどり着きました」
「PC音痴だった僕でもできた、一番簡単な方法だけを紹介します」

このように、「あなたと同じ場所からスタートした僕だからこそ、語れることがある」というスタンスを示すことで、読者は「この人なら、私の気持ちを分かってくれそうだ」「この人の言うことなら、信頼できるかも」と感じてくれます。

読者は必ずしも「権威」「専門家」を求めているわけではないのです。ちょっと先を歩いている「先輩」や「友人」の言葉を期待していることも多々あるのです。これが、あなたを選ぶ理由になるんです。

まとめ:ファーストビューは、読者への「最初の約束」だ

ファーストビューは、単なる記事の導入部分ではありません。

それは、あなたのブログに訪れてくれた読者に対する、「この記事は、あなたの貴重な時間を無駄にしません。あなたの悩みを解決するために、全力で向き合います」という、書き手からの「最初の約束」 だと僕は考えています。

今回紹介した4つのテクニックの根底にあるのは、「読者は、どんなことで悩んでいるんだろう?」「どうすれば、その心に寄り添えるだろう?」 という、徹底的な読者目線です。

伝えたいことをただ書き連ねるだけでは読者の心には届かない。どうすれば読者の心に届くのか。その答えはファーストビューに詰まっています。

「ファーストビュー」を意識すると、読者の反応が驚くほど変わってくるはずですよ。あなたのブログの「第一印象」が、最高のものになることを願っています。

書籍おすすめ

ファーストビューには、Webライティングで必要なことがたくさん詰まっている最重要領域です。そのあたりの事をより深く学習できる書籍を紹介します。ここで紹介する本はどれも読者視点を強烈に勉強できるスゴイ内容の本ばかりです。将来の自分への投資だと思ってぜひ読んでみてください。僕も全部読みましたよ。

沈黙のWebライティング —Webマーケッター ボーンの激闘—』(松尾茂起 著)
読者に「自分ごと化」させる共感表現や、見やすさ・分かりやすさの工夫、ファーストビューで伝えるべきことなど、本当に現場で使える知識が詰まっています。マンガ形式で初心者でも読みやすいです。

マクサン式Webライティング実践スキル大全』(マクリン/サンツォ 共著)
マクリンさん、サンツォさんの読みやすい文章を学べる書籍です。SEOライティングに加え、ファーストビューや記事冒頭・タイトルの作り方まで、現役ブロガーならではの視点で体系的に学べます。実践向きの内容が豊富です。

新しい文章力の教室 苦手を得意に変えるナタリー式トレーニング』(唐木元 著)
ターゲットを意識したリード文や、伝わる文章設計のポイントを基礎から。ファーストビューをより魅力的にするための情報整理・構成力が身につきます。

Webコピーライティングの新常識 ザ・マイクロコピー』 (山本 琢磨 著)
Webサイトの「小さなコピー」が、ユーザーの行動やビジネス成果に与える影響を事例とともに解説した、日本唯一のマイクロコピー専門書。初心者でも即実践できるノウハウが満載で、成果に直結するライティング技術を学びたい方に最適な一冊です。

セールスコピー大全:見て、読んで、買ってもらえるコトバの作り方』 (大橋 一慶 著)
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センパイセンパイ

どの本も文章力アップの勉強になります。

この記事は X(旧Twitter) で投稿した【成果を上げる文章術】を記事にしたものです。

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