
「この記事、もっと詳しく書かなきゃ」
「あれもこれも伝えたい!」
ブログやレポートを書いていると、ついつい情報を詰め込みすぎて、文章が長くなってしまうこと、ありませんか? 僕も昔はそうでした。
親切心のつもりで書いた詳しい説明が、逆に読者を混乱させてしまう。そんな悪循環に陥っていたんです。
でも、ある時気づいたんですよ。「伝わる文章」の秘訣は、”足し算”じゃなくて”引き算”にある、と。
この記事では、僕が実践している「あえて削る」ことで、文章を劇的に読みやすく、そして伝わりやすくするシンプルな技術についてお話しします。
この記事でわかること
- なぜ詳しい説明が、逆に伝わりにくくなるのか
- 今すぐ使える「文章の贅肉」を削る具体的なテクニック
- 文章を短くすることで得られる、驚くべきメリット
「詳しく書かなきゃ」という呪い
ブログを書き始めた頃、僕はずっと「情報の網羅性」にこだわっていました。読者が抱えるであろう、あらゆる疑問に先回りして答えようと、とにかく情報を詰め込んでいたんです。
「この機能について説明するなら、開発の背景も、関連する技術も、考えられるデメリットも全部書かないと不親切だ!」WiKiかw
そんな風に考えて、一つの記事がどんどん長大化していく。でも、アクセス解析を見ると、読者の多くは記事の途中で離脱している…。時間と労力をかけて書いたのに、肝心な部分が読まれていない現実に、結構へこみましたね。
これって、読者からすれば情報量が多すぎて、どこを読めばいいか分からなくなってる状況ですよね。
文章のダイエット、具体的な3つのステップ
じゃあ、どうすればいいのか? 答えはシンプルで、「文章をダイエットさせる」ことです。
余分な贅肉をそぎ落とし、本当に伝えたいことの輪郭をくっきりさせる。僕が特に意識しているのは、以下の3つのポイントです。
1. 同じ意味の言葉、繰り返してませんか?
これは無意識にやってしまいがちな癖です。例えば、
Before:
「このガジェットの 最大の特徴 は、他製品と比べてバッテリーが 最も長く持つ ことです。」After:
「このガジェットの 最大の特徴 は、バッテリーの持続時間です。」
「最大」と「最も長い」は、ほぼ同じ意味ですよね。片方を削っても、文章の意味は全く変わりません。むしろ、スッキリして頭に入ってきやすくなったと感じませんか?
「まず最初に」「各々がそれぞれ」といった表現も、文章の贅肉になりがちです。一度、自分の書いた文章を声に出して読んでみると、こうした重複表現に気づきやすくなりますよ。
2. 「〜ということ」「〜というもの」を削ぎ落とす
これも、文章をまろやかにしようとして、ついつい使ってしまう表現です。
Before:
「AIを活用する ということは、作業を効率化できる ということです。」After:
「AIを活用すれば、作業が効率化できます。」
どうでしょう? 劇的にシャープになったと思いませんか。もちろん、文脈によっては必要な場合もありますが、9割方の「〜ということ」は、なくても意味が通じます。文章のリズムを悪くする原因にもなるので、僕は積極的に削るようにしています。
3. 丁寧すぎ?過剰なクッション言葉を見直す
相手に失礼がないように、と丁寧な言葉を選ぶのは素晴らしいことです。でも、それが過剰になると、かえって文章が回りくどく、自信がなさそうに見えてしまいます。
Before:
「もしよろしければ、こちらの設定を試してみて いただけると幸いです。」After:
「ぜひ、こちらの設定を試してみてください。」
特にブログのような媒体では、少し踏み込んだ、親しみやすい表現の方が読者に響くことが多いです。過剰な敬語やクッション言葉は、読者との間に見えない壁を作ってしまうのかもしれませんね。
「削る」ことで、本当に伝えたかったことが輝き出す
文章を短く、簡潔にすること。
それは単に文字数を減らす作業ではありません。たくさんの情報の中から、「本当に、本当に伝えたいことは何なのか?」という核心部分を自分で見つけ出し、磨き上げる作業なんです。
詳しく、長く書くのは、ある意味では簡単です。思考の整理がついていなくても、情報を並べるだけで形にはなりますから。
でも、短く書くには勇気がいります。「これを削ったら、意味が伝わらなくなるんじゃないか…」という不安との戦いです。
しかし、その不安を乗り越えて文章を研ぎ澄ませたとき、あなたのメッセージは、これまで以上に強く、深く、読者の心に届くはずです。
もし今、「なんだか自分の文章は伝わりにくいな」と感じているなら、一度「足し算」の発想から「引き算」の発想へ切り替えてみませんか?
その小さな一歩が、あなたの文章を、そして読者の反応を、劇的に変えるきっかけになるかもしれませんよ。
おすすめ書籍
『「文章術のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。』(藤豊/小川真理子)
100冊の名著から「簡潔」「削る」「端的に」のノウハウをランキング化。1位~7位で「余計な言葉を省く」「文章をシンプルに書く」など“引き算”の技術を徹底解説。
『短く書く仕事文の技術 削り方・磨き方・仕上げ方』(講談社+α新書)
文章の「削り方」を例文で分かりやすく解説。ビジネス文章が冗長になりがちな人へ最適。
『書くスキルUP すぐできる!伝わる文章の書き方』(赤羽博之)
「1.短く書く」「2.同じ言葉は省く」など、引き算による文章力アップの方法を具体的に解説しています。
『言葉ダイエット メール、企画書、就職活動が変わる最強の文章術』(電通)
コピーライターによる「言葉のぜい肉」を落とし“冗長な文章”から脱却する技法。
『伝わる!文章力が身につく本』(小笠原信之)
「同じ言葉を繰り返さない」「決まり文句を避ける」など、文章を短く・簡潔に仕上げるコツが満載。

どの本も文章力アップの勉強になります。
この記事は X(旧Twitter) で投稿した【成果を上げる文章術】を記事にしたものです。
【成果を上げる文章術 02】
『短く簡潔に書く』できる限り詳しく説明しようと冗長な説明をするよりも、意味が通じるなら不要な語句を思いきって省くのも大切。
たとえば、同じ意味の言葉を繰り返さない、必要以上に丁寧な言い回しを省くとか。
これで簡潔で読みやすい文章になったりします。
— ゆきと@コンテンツクリエイター (@tele_commuter) January 14, 2024
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